村岡佑樹個展「in The room」

日程|2024年8月28日(水)~2024年9月16日(月祝)

時間|11:00ー19:00

開廊日|8/28(水)ー9/1(日)、9/6(金)ー9/8(日)、9/13(金)ー9/16(月祝)

場所|euso gallery 東京都江東区白河1-3-13清洲寮 ロ号-14番 209

中高の同級生でもある建築家の伊達一穂君にサポートいただいて個展します!!初めて映像作品展示します‼️🔥きらめき彫刻祭!図録のお取扱いもございます!🔥


本個展「in The room」は、東京都江東区白河一丁目に位置する「清洲寮」を舞台とした、彫刻家・村岡佑樹による個展である。本個展の概要を説明する上で、まずは舞台となる清洲寮の話をしておきたい。
 清洲寮は、1933(昭和 8)年に建設された鉄筋コンクリート造(以下「RC 造」)による民間集合住宅である。日本では、1923(大正 12)年の関東大震災を機に、従来の木造を中心とした建築文化から、耐震・耐火性能の向上を目的とした、RC 造による海外の新たな建築技術が普及することになる。清洲寮はこのように、当時最新の技術を用いた日本の集合住宅のはしりであり、現在も住み継がれている点において貴重な事例といえよう。
 このような建築の特徴として、それまでの木造住宅において形成された、伝統的な生活様式に基づく造作やスケール感が、鉄と石による新たな構造体の中にそのまま移植されている点が挙げられる。つまり、新たな建築技術の輸入が実現した一方で、そこでの生活様式までは即座に変化することはなかったのである。そのため、清洲寮に訪れる人々は、当時の技術によって可能となった構造体と、日本の伝統的な木造住宅にみられる様式・文化が混在する空間にどこか違和感を覚えるのではないか。
 本個展は、このような清洲寮がもつ空間の違和感を、作家が丁寧に読み解くことから端を発し、今度はそこに新たに移植される存在としての作品と、移植されることによって生まれる空間体験を構想した、村岡佑樹による実験場といえるであろう。文章:伊達一穂(建築家)

構成|伊達一穂
協力|euso gallery、Beeslow
グラフィックデザイン|山田悠太朗